ISO 14001では、“影響を及ぼすことが出来る環境側面”を特定することを要求していますが、影響を及ぼすことができる環境側面は、どの程度まで特定することが必要でしょうか?
“影響を及ぼすことが出来る環境側面”をどこまで特定するかは、環境マネジメントシステムを運用する側も、審査する側も頭を悩ませる問題と思います。
原則的には、次のように考えられると良いでしょう。
『システムの成熟度及び環境負荷の大小を考えて、環境方針に整合する範囲で特定する』
残念ながら、現実的には多くの組織の環境方針が、上記の判断を下すのに十分なほど明瞭に方向性を示していないという欠点があります。そのような場合には、環境方針の見直しも含めて、“影響を及ぼすことが出来る環境側面”をどこまで特定するか、組織のトップマネジメントも交えて決定する必要があります。